お寺のブログ ~横浜寿徳寺お坊さん日記~

川崎・横浜の市境にある 静かな住宅街のなかの、心落ちつく禅寺のブログです。 〔首都圏・横浜・川崎のお寺 曹洞宗〕

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修行してお悟りを開いたらすごいことが起きるだろう。

こんなことが起きるに違いない。

・・・普通のひとは、悟ったら、こういうすごいことが、すごい人になる・・・と期待します。


ですが、禅の言葉に「悟了同未悟」という言葉があります。

この意味は、悟りをひらいても、悟らないのと同じである、ということです。

例えば、本人が悟りを開いたという実感があったからといって、するべき日常のことは同じです。

どんなに自分のことを偉そうに思ったって、トイレにいかねばならないし、食事をしなければいけません。


例えば、むしろ「悟った」という実感が、かえって「おごり」や、「悟り」という何かにとらわれて心が縛られてしまえば、「悟ってない」いわば「迷い」の状態と同じことになってしまいますよね。

悟っても悟らなくても、毎日、することは同じですよ、ということですね。

どうなろうと、つまり、我々は日常を生きているのです。 
つらいことがあろうと、何があろうと、それはかけがえのないことと思います。  合掌。

4月のご法事のご法話は、「お花まつり」をテーマにしています。

お花まつり とはお釈迦様の誕生日のことです。

今月、横浜の方の法事をさせていただきましたが、

お釈迦様の誕生の伝説を、私なりの考察を交えてお話させていただきました。

普段のお話より、やはりお釈迦様の誕生のお話は、エピソードも多く、興味深く聞いていただいたようです。

法話の時間は普段と変わらないのに、法話を終えたときには、楽しくあっという間に感じて頂いたようで、「え?もう法話、終わりなの?」という顔をしていただいたのが印象的でした。

毎回、こうやって最後までしっかりと聞いていただけるご法話をできるように精進していければ良いな、と思っております。


昨今、仏教に対する不信感を感じる世の中です。

今の世の中で、仏教を始めから信じてくれている人というのは昔より少ない。

私はこれは、当たり前と思います。もちろん、僧侶の堕落というイメージもあるでしょう。

しかし、実際の不信感の理由は「知らないから」だと思います。


家庭でも学校でも仏教のことを目にし、耳にする「知る」自然な機会は、現在、失われているからです。


人間、何も知らないのに、信じるなんていうことがありますか?



難しいですよね。だから知らなくて信じれないというのは、むしろ当たり前です。



最近、「ぶっちゃけ寺」という番組が人気なのは、そういう仏教を知っていただく機会をTVで提供しているからであり、

実は仏教の教えは知ってしまえば、「そうなんだ」「いいことを言っているんだなあ」

と、皆様に共感をもっていただけるからです。


仏教にはそれだけの力があるのです。

私はそう信じています。
なぜ、仏教を私は信じることが出来るようになったのか?

それは、私が大学ではじめて仏教を学び、その時にその教えの魅力を知ったからです。
そして、「堕落」というイメージで語られがちな、日本仏教の「本当の魅力的な姿」に圧倒されたのです。

知れば面白いです。そして、安心できる。それが仏教だと思います。

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